先日、銀座の中華レストラン「銀座麒麟」で夫婦でランチを取った。家内の誕生祝いを理由にしたランチだ。先月も来店したが、ここでのランチはとてもくつろげる。ただし、それは、1時過ぎの場合だ。通常、平日のランチタイムは1時過ぎまで「ビジネスランチ」目当てのOLやビジネスマンで満席だ。
前回も今回も1時半頃、入店した。1階のガラスドアを開けると、正面の受け付の向こう側にいつものヘッドマイクを付けた女性が立っていた。人数を告げると大抵、エレベーターで5階のメインダイニングフロアに案内される。その日も別の客と一緒にエレベーターで5階に上がった。
5階のメインダイニングフロアは、ダークブラウンと白で統一されている。床が濃いダークブラウンのフローリングで、テーブルやイスも同系統のブラウンだ。壁と天井、そしてテーブルクロスは、白だ。中華レストランというよりは、洋食店のような内装でとても落ち着いた雰囲気だ。ちゃんとコート掛けも置いてある。ウエーターもウエートレスもきちんと制服を着ており、ちょっと高級感がある。
ランチは、3時までで、オーダーは2時半までだ。1時半過ぎに入店してもゆっくりランチを楽しむことができる。店内は、OLと思われる女性客が多かった。遅番のランチを取っていたのだろうか。中国人のグループも2組いた。その日は、10種類の麺かご飯もの中から1つを選ぶ「麺飯セット」とミニビールを注文した。セットには、洒落た前菜とデザートが付いている。味も量も程よい、ランチセットだった。2回目以降の来店からポイントカードを提示すればコーヒーサービスが受けられる。家内はいつものように食後のコーヒーを飲み、店を後にした。
ここは何所?
店を出て、家内がユニクロに寄りたいと言うので銀座通りに出たら、通りの反対側に観光バスが数台止まっていた。歩道を歩くと中国人だらけだ。最近、中国人の旅行客が増えているという記事をよく見かけるが、自分たちの目の前にその現実があった。まるで我々が外国の街を観光で歩いているような錯覚を受けた。それ程、周囲は中国人だらけだ。
中国人の女性は、カラフルなスーツケースを転がしながら、通り沿いのショップに吸い込まれていく。バブルの頃、日本人が、海外でショッピング・ツアーに明け暮れていた情景を思い出した。経済発展と円安で観光とショッピングを目的に来日する中国人が増えているようだ。
ユニクロに入るとやはり中国人がたくさんいた。そう言えば、観光バスが止まっていた通りの反対側には、国内最大規模の免税店を標榜するラオックスの銀座店があることを思い出した。きっと店内は、中国人でいっぱいなのだろう。その後、デパ地下に行ったらそこには、日本人がたくさんいてほっとした。ここは、日本の銀座だった。 おしまい
*中国株がさらに下落し、消費ムードに水を差せば、海外旅行や日本国内でのいわゆる「爆買い」に影響が出る可能性もある。…中国人の消費や海外旅行を押し上げているのは、株高よりも所得水準の上昇とみられている。…円安も中国観光客の「爆買い」を誘っている。…さらに昨年は中国から240万人が来日したが、中国の海外旅行者全体の2%に過ぎない。…「インバウンド消費」は始まったばかりの可能性が高い。
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