最近、気が付いたのだが、ハイレゾ音源配信サイト「e-onkyo music」で曲の試聴が何故かできない。試聴ボタン「▷」を何度クリックしても再生が始まらない。最初は変更したセキュリティソフトの所為だろうかとも考えたが、以前から使っているセキュリティソフトをインストールした別のPCでも同じだった。
それでブラウザが原因なのかと思い、Edge、Chromeと試したが、状況は変わらなかった。そこで使うのを止めていたIternet Explorerで試したらうまくいった。原因は「Flash Player」のようだ。
「e-onkyo music」のサイトには「パソコンのみ:Adobe Flash Playerの最新ヴァージョンをインストールしてください。」とあるが、Windows10はFlash Playerは最初から組み込まれており、最新の状態に保たれている。
ではなぜ、Iternet Explorerで試聴ができて、Edge が駄目なのだろうか。その理由が『「Flashの終わり」にWindowsはどう対応していくのか』という記事を読み、やっと分かった。
「米Microsoftは公式ブログでFlash終了に向けたWindowsプラットフォームにおけるロードマップを次のように示している。」そうだ。
・2017年~2018年にかけて:EdgeはCreators Update(1703)の時点でFlashコンテンツの実行を「Click-to-Run(クリックして実行)」形式で制御しているが、ほとんどの初訪問サイトで同様の実行確認を逐次行う。Internet Explorer(IE)では特にFlashの実行に際して特別な制御は行わない
・2018年半ば~末にかけて:EdgeではセッションごとにFlashの実行許可を求めるようになる。IEでは2018年を通して全てのサイトで引き続きFlashをそのまま実行できる
・2019年半ば~末にかけて:EdgeならびにIEでのFlash実行をデフォルトで無効にする。ユーザーはなおFlashの実行を有効化できるが、この作業はサイト単位で指定しなければならない
・2020年末まで:EdgeならびにWindowsの全バージョンに提供されているIEでFlashの実行が無効化される。以後、ユーザーはFlashをブラウザ上で実行することはできない
*太字の強調は私が施したもの
つまり、2018年末まではIEのユーザーはFlashを使ったサイトを閲覧できるが、それ以降は原則として閲覧できなくなる。そして2020年末までにユーザーはFlashをブラウザ上で実行することができなくなるということのようだ。
Flashについてはその脆弱性が指摘されていたが、『Adobe Systemsが2020年末に「Flash Player」のアップデートと提供を終了すると発表した。』そうなのですべてのサイトはFlash以外の技術を使ったものに移行することになるのだろう。
「e-onkyo music」には早く新しい技術に移行することを願うばかりだ。あるいは、ハイレゾの普及のためには独自のサイトではなく、業界統一のサイトの立ち上げが必要なのかもしれない。というのはテレビなどで流れていた曲がいいなと感じてe-onkyoのサイトでその曲を探すと見つからないケースが多いからだ。
だから現在は用意されている品揃えの中からハイレゾで聴いてみたい曲を探して視聴して購入している。私がハイレゾの再生できないiPodを使い続けている理由は欲しいと思った曲がiTunes Storeで見つかることが多いこととダウンロードした曲には保護がかかっているためiPodに対応した機器でしか再生できないことがある。
PCで楽曲を再生するなら「foobar 2000」があれば、ハイレゾからハイレゾ以外の曲(iTunes Storeでダウンロードした曲を除く)までいい音で再生できる。最近ではモバイル用のfoobar 2000のアプリがiPhoneとAndroidのスマホで入手できるようにもなっている。音はかなりいいレベルだ。しかし、wasapi排他モードの設定をしたPCでUSBDACを通して聴く音には及ばない。スマホは内臓DACの性能に依存することになるからだ。
だからオンキョーは高性能のDACを内蔵した高額のスマホを売り出している。iPhoneについてはメモリが内部メモリのみなので貴重なメモリを大量にメモリを消費するハイレゾ音源の保管庫に利用することは問題が多すぎる。
一方、Androidのスマホは通信用のsimを格納するためのスロット以外にmicroSDメモリカードスロットが用意されているので貴重な内臓メモリを浪費せずに楽曲を保存することが可能だ。しかし、SDメモリカードの容量には注意が必要だ。容量が少ないものは不足する内臓メモリを補完するための機種もあるからだ。
スマホでハイレゾを聴くなら十分な内臓メモリがあり、SDメモリカードスロットが最低でも32GB以上のSDメモリに対応している必要がある。こうしたAndroidのスマホにモバイル用の「foobar 2000」アプリをインストールすれば高音質の音楽が楽しめる。「foobar 2000」のいい所はハイレゾ以外の曲もいい音で音楽が聴けることだ。実は、HUAWEI製 のスマホ「P10lite」で実証実験をしてみたので後日、報告したい。
無論、懐に余裕のある人はオンキョーの高性能のDACを内蔵したスマホを最初から購入した方がいいだろう。
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それでも複数のブラウザを使い分ける
私がブラウザをIEからEdgeに切替えた理由は「Internet Explorerをとうとう諦めた!」という記事で書いた。だからIEは当面、「e-onkyo music」サイトの閲覧だけに使うつもりだ。
ちなみにIEからEdgeに切替えた理由の一つであるWindows Live メールの提供中止という問題については、Mozilla Thunderbirdというメールソフトへ移行することで解決した。Mozilla Thunderbirdは予想外に使いやすく、Windows Live メールより優れていると思う。Mozilla ThunderbirdはGメールとの相性も良く、プロバイダーメールと共に管理している。
ところで、Edgeはお気に入りの管理に問題がある。Edgeはお気に入りバーに大量のお気に入りを追加していくとフリーズしてしまうことだ。そのため、私はテーマによってEdgeとchromeを使い分けている。お気に入りの管理についてはchromeの方が使いやすい。しかもお気に入りバーに大量に登録してもフリーズしない。
そして、なぜEdgeが使いにくいかというと操作がタブレットやスマホを意識した作りになっているためだろう。最近はPCをタブレットに切替えることができる機種が増えているが、私はこれには疑問に感じている。
ノートPCはモバイル型のものでも携帯するにはガサ張り、スマホのように場所を気にせずに気楽にメールや情報をチェックすることは難しい。一方、タブレットやスマホは大量のデータ入力やきめ細かい検索、そしてデータ分析には極めて生産性が悪い。
メーカーは多機能の製品が好きだが、テレビ等の家電でもメーカーが想定したように使っているユーザーはほとんどいないように思う。PCやスマホは汎用性が高いと言ってもすべての機能を盛り込んだら反って使い勝手が悪くなり、中途半端な製品になるだけだ。
また、マイクロソフトにしてもグーグルにしてもすべての機能を自社で囲い込もうとするユーザーを無視した行動がいただけない。なぜ、共存共栄の方向に向かえないのだろうか。ユーザーはそれぞれの分野で一番使いやすいソフトを選べる製品を望んでいるように思う。
Edgeに切替えた後、PDFの既定のソフトにAdobe Acrobat Readerを何度、指定しても自動的にEdgeに変更されてしまうため、根負けして仕方なくEdgeを最近まで使っていた。しかし、理由を忘れたが、Adobe Acrobat Readerが必須のときがあり、再度、Adobe Acrobat Readerを使い出したらやはり本家の方がずっと使いやすいと改めて感じている。
Edgeやchromeを使う度にそれぞれのブラウザへの変更を求めるメッセージが出てくるが、本当にうざいと感じる。放っておいて欲しい。最近腹が立つのはEdgeやchromeを開いたときに同時に「bing.com」のタブが勝手に開くことだ。そんな設定をした覚えもないし、どういうタイミングで表示されるのかも分からない。
正直、Bingは検索機能ではとっくの昔にGoogleに負けている。そもそも負けているから、マイクロソフトはBingがあるのにGoogleを選択できるようにせざるを得なかったのではないのだろうか。往生際が悪い。
また、WindowsアカウントのOutlookメールへの切り替えやOne Driveの利用のしつこい勧誘には辟易している。特定の分野の有力ベンチャーを買収してバンドリングして利用を強要する姿勢も評価できない。その例が「skype」だ。
マイクロソフトのOne DriveやアップルのiCloudに私は懲りている。すべてのデバイスのお気に入りが自動的に同期されて便利だというフレーズに釣られて複数台のPCやタブレットを同期させたら、お気に入りが重複したり、お気に入りの配列が勝手に変わってしまったりした。とりわけ悲惨だったのがiCloudで同期したら大げさに言えば同じお気に入りが天文学的に重複してしまった。これには思い出したくない程悲惨な修復作業を求められた。
しかし、よくよく考えてみれば同じ人間でも使うデバイスによって使うお気に入りは異なる。それをコンピューターが自動的に最適に同期してくれるはずもない。同じサイトでもお気に入りを登録する際にサイト名を変更していれば、どのデバイスでも同じ名前で登録していない限り、たとえコンピューターがアドレスから同じサイトだと認識しても勝手に名前を統一して一本化することは難しい。なぜなら、ユーザーがそれを望んでいるかどうかまで確認するロジックをプログラムすることは困難だからだ。
あるいは登録するフォルダー名がデバイスで異なっていれば、当然、最適な同期などということはあり得ない。こうしたことは開発者からすれば容易に予見できることだ。それなのに何とも安易に貴方の使うデバイスがあたかも最適に同期されるみたいなフレーズをよくユーザーに向けて発信できるものだと感心してしまう。
それとも利用上の注意事項にそうしたリスクを書き込んでおけば免責になるという米国流の合理的な考え方がこうした「うそ」を何の躊躇もなく生み出しているのだろうか。ソフトをインストールする前の誰も読まない長々しい同意事項にはいつもうんざりさせられる。
いずれにせよ、世の中に夢のような完全な技術など存在しないし、人間が知っていることはどの分野においても限られた知見でしかないように思う。だから私は「絶対に間違いない」とか「一点の曇りもない」などという言葉を軽々に使う「完璧な人間」を信用しない。
いずれはAIで何でも最適な答えを見つけることができるようになるというのは人間の願望に過ぎないし、そんな日は永遠に来ないだろうと私は思うのだが…。
おしまい
(追記)PCのお気に入りのバックアップも忘れずに
私は「EaseUS Todo Backup Free」というバックアップソフトを使ってシステムのバックアップを適宜作成している。このソフトで作成時点のCドライブ(その他システムドライブを含む)のバックアップを作成しており、何かあった時にはこのバックアップでシステムを復元している。
Dドライブにはデータを保存している。DドライブはときどきUSB接続のHDにバックアップを作成しているが、幸いなことにお世話になったことはない。しかし、Cドライブは新しいアプリをインストールしたりしたときに不具合が発生してバックアップを使って復元することがときどきある。「EaseUS Todo Backup Free」には本当に助けられている。
Cドライブのバックアップはバックアップ作成時のものなので復元後にバックアップ作成時と復元時の間で追加したアプリ等は再インストールしている。自動的にバックアップを作成する方法もあるが、容量が大きくなることとバックアップソフトが裏で動くことによりPCのスピードが落ちたり、他のソフトと競合することを警戒して手動でバックアップを作成している。また、手動であれば、システムが安定しているときを選んでバックアップを作成することができるというメリットがある。
要は自動的にという類の謳い文句を私は信用していないからだろう。今まで手動のバックアップで不具合を感じたことはない。「EaseUS Todo Backup Free」は本当によくできたソフトでバックアップの作成にこれまで失敗したことは一度もない。容量も小さく複数のバックアップを残しておくことができる。私は複数のPCのバックアップを500GBの外付けHDに保存している。容量不足で困ったことはない。ときどき古いバックアップを整理すれば容量が足りなくなることはないと思う。
しかし、いつも復元の際に困ることが一つだけある。それはお気に入りのバックアップだ。お気に入りはバックアップ作成時と復元時の間で追加した項目を思い出して追加することは不可能だ。しかし、私は復元の際にお気に入りのバックアップを忘れていたことに気づいて慌てることが多い。
しかもEdgeは最近のWindows Updateまでお気に入りのエクスポートができなかったのでEdgeのお気に入りをchromeにインポートして復元するときにはchromeからお気に入りをインポートするという2段階の作業を強いられていた。
現在はHTMLファイルとしてお気に入りを簡単にエクスポートすることができるようになったのでずいぶん楽になった。それでもこまめなバックアップをついつい忘れてしまう。