半年前に中古で購入したレッツノートNX2のキーボードを交換した。SSDは様々な機種の交換を経験したが、キーボードの交換は初めてだった。薄型のモバイルPCは部品の交換が難しいものが多い。狭いスペースに部品が実装されていて素人には難易度が高い。
以前、東芝のRX2のSSDの交換でHDDのフラットケーブルを断線してしまったことがあり、薄型のPCの分解にはトラウマがある。しかし、今回、NX2のキーボードが突然、数字キーを中心に反応しなくなり、キーボードの交換に挑戦せざるを得なかった。
中古のPCは今までに何台も購入したが、故障したものは1台もなかった。だから多少の傷や汚れは気にしていなかった。しかし、今回、キーボードが壊れたオークションで購入したPCは購入時から問題があった。
ACアダプターが製品同梱のものでなく、再起動時に同梱のアダプターを使うようにというエラーメッセージが表示されたが、事前に出品者からの説明はなかった。目立った傷や汚れはなしとの説明だったが、届いたPCのキーボードはキーに修正液でも塗ったような補修跡があった。それでも使用できればと割り切って使っていたが、おそらく相当、キーボードは使い込まれていたのだろう。今回、突然、数字キーを中心に反応しなくなった。
今回の中古PCは今までで一番高い買い物になってしまった。というのはしばらくしてから購入した2台目のNX2は新品のSSDとマイクロソフトのOfficeソフトが付いていて申告どおりの場所的に気にならない本体横の塗装剥げ以外に不具合もなく、同梱されていたACアダプターも適合品だった。キーボードも新品に近いレベルで値段も1台目より安かった。
一方で、1台目は購入時にACアダプターとバッテリーを新品のものと交換した。HDDは自分で新品のSSDに交換し、メモリも増設した。そして今回のキーボードの交換だから、想定外の費用がかかってしまった。ビジネスでなく、個人でオークションに出品している人の方が信頼できるようだ。
半面、こうした経験はオークションやレッツノートを理解するうえで役立ったように思う。物事なんでも経験だ。
ネットでレッツノートのキーボードの交換について調べたら、キーボードが両面テープで固定されているだけで簡単に交換できそうだったので早速、交換用の新品キーボードを購入した。
👉【キーボード交換】レッツノートのキーボード交換をやってみた!!
👉【ゆっくり】ジャンクPCのキーボードを換装するよ!【SX,NX共通】
キーボードを剥がし、新しいキーボードがきちんと認識するのを確認するまでは作業は順調だった。しかし、肝心のキーボードの貼り付けで失敗してしまった。
キーボードを貼り付ける前にフラットケーブルのコネクタ部分を本体内部にきちんと収納する必要がある。しかし、貼り付けるときにコネクタを本体内部に押し込めばいいのだろうと思っていたが、これが簡単ではなかった。
キーボードを両面テープで貼り付ける前に本体側のケーブルのコネクタを本体内部に確実に収納せず、作業を進めたためにコネクタ部分のキーボードが盛り上がってしまった。キーボードは一度貼り付けたら、壊さずに剥がすのは不可能だ。結局、新品のキーボードは剥がすときにゆがみ、キーが欠落してしまった。
ネットの他のキーボード交換の情報ではボトムカバーのネジを外してからトップカバーを外してキーボードを交換するという段取りを踏んでいたが、私は分解せずにキーボードを交換する方法を選択した。しかし、NXの構造を知らずに安易な方法を採ってしまったようだ。
👉【節約】パナソニック レッツノートのキーボード交換方法を解説(CF-SXシリーズ)
機種によってレッツノートのボトムカバーの外すネジの位置が異なる。SXシリーズとNXシリーズではトップカバーの外し方が異なることを後から知った。NX2には光学ドライブがないが、光学ドライブの収納部分の蓋をはずして中のネジを外さないとボトムカバーのネジを外しただけではトップカバーを外すことができない。
👉レッツノートNX2の分解清掃とメモリ・HDD/SSD・モニターの交換
上記の解説にはキーボードの交換については記載されていない。古いキーボードの剥がし方は前述の「【キーボード交換】レッツノートのキーボード交換をやってみた!!」を参考にするといいと思う。ただし、手間はかかるが、キーボードのケーブルの取り付けはボトムカバーのネジとトップカバーを外して行うことをおすすめする。上記の解説を参考にすればボトムカバーのネジとトップカバーの外し方もさほど難しくない。
私はキーボードを再購入して古いキーボードを剥がした状態(再購入したキーボードが届くまで時間があったのでキーボードを剥がした跡を除菌シートで拭いた。液晶画面以外の中古のPCの汚れ落としはいつも除菌シートが活躍している。)でトップカバーを取り外し、新しいキーボードのフィルムケーブルを本体のコネクタに差し込んで両面テープでキーボードを固定する前にバッテリーを取り付けてトップケースをネジ止めせずに動作確認を行った。
動作確認後にキーボードのコネクタをホイールパッドの裏側辺りにメンディングテープで貼り付けた。
今回のキーボードの交換で得た教訓はきちんと手順を踏みながら無理な力を加えずにネジを外し、慎重にトップカバーを外すことが大切だということだ。不注意でトップカバーを取付けるときにヒンジに近い天板にわずかにヒビが入ってしまった。そしてネジ穴を間違えて無理にネジを止めようとしたために1本のネジ山がつぶれてしまった。
作業には道具も大切だ。今回のキーボードの交換でキーボードを剥がすときに歯が薄いステンレス製のヘラが役に立った。ボトムカバーのネジを外すのにヘッドが差し替え式のドライバーセットは必須だ。ネジと合わないドライバーを使うとネジ山が簡単につぶれてしまう可能性がある。
元のキーボードは数ミリ幅の両面テープで固定してあったが、最初の交換時に前述のキーボードを剥がす動画を見て普通の両面テープを使った。しかし、一般的な両面テープは貼るときにちょっとした修正が困難であり、剥がすときにキーボードだけでなく本体を損傷してしまう可能性がある。だから再トライの2回目は5ミリ幅の両面テープを使った。
省力化のはずが、かえってNX2のキーボードの交換に労力と時間を費やしてしまった。物事はなんでも基本と準備が大切なようだ。
おしまい