〇国土形成計画の推進に関する世論調査(平成27年8月調査)~「仮に,お住まいの地域にある複数の生活サービス施設が,自宅からバス・電車や車などの交通手段を利用して30分程度の場所に集められた場合に,自宅とその場所を行き来する交通手段などを整備する上で,どのようなことに力を入れて欲しいと思うか聞いたところ,「鉄道やバスなどの路線・運行本数の増加,運行時間の延長」を挙げた者の割合が54.2%と最も高く」なっているそうだ。ちなみにこの質問はコンパクトシティを想定したものだろう。
〇「公共交通の空白」に地熱発電と超小型モビリティで挑む町~全国で公共交通の空白を埋める~乗り合いタクシーが自治体の財政を圧迫…公共サービスとはいえ、地方自治体にとって乗り合いタクシーは所詮“急場しのぎ”であり地域交通の根本的な解決策ではない。乗り合いタクシーが増加するほど、自治体の財政の負担が増えるという悪循環が続くだけだ。…そもそも小国町では近年、民間の産交バスの定期路線で、お客がまったく乗っていない「空バス」が増えたために一部の路線が廃止となり、バスの代替として乗り合いタクシーが増えている。乗り合いタクシーの金額は距離に関係なく片道300円と安いが、それでも利用者は限定的で、年間を通じて同じ時間帯にタクシー2台で対応することはまずないという。
〇新潟BRT 変わるバス交通(1)写真あり 南区・西区黒埼方面
*この記事は(1)~(7)まである。
〇JR北海道が鉄道事業廃止を発表、留萌本線留萌~増毛間の廃止に至る背景とは~一方で、留萌~増毛間を並行する路線バスが鉄道よりも多い1日22本を運行しており、沿線住民の足として定着している。
〇コミュニティ-バス運行を検討 播磨町~コミュニティーバスは、主に自動車などの移動手段を持たない高齢者や子育て世代向けに導入を考えている。…ルートは路線バスとは競合させずに、鉄道2駅とコミュニティセンター、子育て支援センターなどを経由させる方針。一定の狭い道でも運行できるよう、10人乗り車両の利用を想定している。
〇地域交通の再構築(佐賀)~高齢者の目的地を見ると、自宅や病院、商業施設など日常生活に関わる利用が多く、生活のための移動手段となっている状況が浮かび上がった。
〇徳バス8系統廃止 ’16年春に鳴門など7路線対象~検討会は非公開で行われ、徳島バスの担当者が、路線バス事業では国や自治体から補助金を受けても輸送人員の減少で年間7千万円から2億円の赤字が発生していることや、公営バス事業の受託路線事業の増加でドライバー不足が深刻化していることなどを説明。
〇地方路線バス、驚異の精密運行 秒単位のデータ収集、アンケート調査…3年で事業再建~イーグルバスは、関係各所と交渉してバス停を「峠口」から「病院前」に移動した。その結果、乗客の利便性が増し、さらに乗客を呼び込むことに成功したのである…より大胆な改革として、航空業界で使われるハブ&スポークという方法を採用した。町の真ん中に中継所(ハブ)となるバス停留所を設置することにしたのである。…こうした取り組みによって、イーグルバスは利用者を25%も増やすことができた。事業を再建する際、コスト削減だけでは限界があり、顧客を増やす努力が不可欠だ。
〇本業が稼げない…“非鉄道会社化”する鉄道会社?家事代行、健康相談等で生き残り模索
*「沿線価値創造部を発足させた理由は、『住んでもらえる、選んでもらえる沿線』の具現化です。具体的には、若い世代に住んでもらえるように、子育てしやすい環境を整えて人口の流入を目指しています。他方で、シニア層には生活の利便性を確保し、安心して暮らせる沿線づくりを進めています」
*「6月から始めた空き家巡回サービスは、所有者に代わって空き家を定期的に巡回するサービスです。この事業は、沿線の価値や魅力を維持するとともに、活気のある沿線づくりを目指したものです」(
〇"住宅版 ゆりかごから墓場まで" 理想郷を目指すまちづくりが進行中
*千葉県佐倉市にある「ユーカリが丘」は、山万(開発事業主)が1971年の開発スタート以来、自社で住宅地内に鉄道を導入するなど独自の街づくりを推進し、住宅業界でもその動向は注目されてきた。…ユーカリが丘の"足"として街を一周する、鉄道「山万ユーカリが丘線」。どの住宅からも基本的には駅まで約10分以内で歩ける立地になっているが、高齢になると10分歩くのも辛い。そこで、各街区を巡るコミュニティバスの社会実験を実施中。
〇高齢者の運転免許返納が増加 バス代補助など市の支援が後押し(福知山市)
*75歳以下の人でも特典があり、運転経歴証明書を提示することで、市バスとまちなか循環路線バスの1カ月定期券8400円を2千円で購入でき、市内の協賛事業所45カ所で割引や特別サービスを受けることができる。協賛事業所には周知のポスターが貼ってあり、店舗一覧は市ホームページに掲載している。
*鳥取駅-中河原間を「幹線」、中河原の東側で枝分かれする路線を「支線」に区分し、幹線と支線が接続する「乗り継ぎ拠点」を中河原に設ける。
〇富山市長 森雅志氏が解説、なぜ路面電車の整備で市民の寿命が伸びるのか
*客が少ないから便数を減らし、余計に不便になってさらに客足が遠のくという悪循環を避けるため、ライトレールは昼間でも15分間隔で運行している。運賃は大人が200円均一。始発が午前5時台、最終が午後11時台と、運行時間も大都市の電車並みに設定した。
*口が増えているわけでもないのに、どうして利用が伸びたのか。昼間に乗車する高齢者が急増したからだ。一般の列車と違い、路面電車には駅の階段がなく、高齢者が体に負担を感じることなく乗車できる。
*高齢者に外出してもらおうと創設したのが、おでかけ定期券制度だ。市内に住む65歳以上の高齢者が市中心部へ公共交通機関で向かう際、100円で1回の乗車ができるようになっている。市の施設は半額か無料で利用できるうえ、協賛店では割引サービスも受けられる。
*5月に集計された3回目の反復型意識調査で、回収320人(対象者689人)のうち「反対」がまだ199人いるなど市民の不満は消えていない。理由として「他に優先事業がある」30・5%▽「まちの活性化にならない」11・7%▽「事業の進め方に懸念・不満がある」10・3%-などを挙げた。
〇思いやりの心を忘れて、そろばんばかり弾いていてはいけません 両備ホールディングス会長兼CEO 小嶋光信氏に聞く
*欧米の公共交通事情を調べると、国や地方自治体が施設を設置して民間企業・団体が運営する「公設民営」で、公共交通を残す努力をしていることが分かりました。マイカーで移動できない交通弱者が困窮すれば、地方社会は崩壊します。日本でも公設民営を取り入れるべきだと思いました。
*つくば市は2011年4月から運行を開始したコミュニティーバス「つくバス」と乗り合いタクシー「つくタク」の14年度運行実績をまとめた。1便当たりの利用者数はつくバスが7・4人、つくタクが1・8人。前年度比でそれぞれ10・1%、2・4%増加しており、特につくバスは12~13年度の増加率(8・3%)よりも高く、利用者数が順調に伸びている。